Wednesday, November 03, 2004

都会の真ん中にポツンと残った三角形の森の中で暮らしている。三本の辺はそれぞれ交通量の多い道路と接している。森はそれほど広くはないけれど、小高い丘があって頂上から街の灯りが見下ろせた。僕は彼女と二人で裸で暮らしていた。アダムとイブみたいだ。
僕達の森の周囲には緑色の金網のフェンスがぐるりと囲んでいた。僕達は時々フェンスのそばまで行って車が通るのを見たりした。僕達は外に出ようとも思わなかったし、外の人々も森へ入ろうとはしなかった。

ある日、彼女が結婚しようと言い出した。でもその手続きのためには一度街へ出なければならなかった。彼女はどこからか服を持ってきて、まず私が先に家に行くからと言って先に森を出た。
「あなたも後から来るのよ」と言って僕達は別れた。

彼女が去ってしまってから、僕は生まれて初めて独りぼっちになったような気がして寂しくなった。
そして夜が来た。僕は丘のてっぺんに登って街の灯りを眺めた。あの赤い光は何だろう?車だろうか?夜の闇は静かに僕を包んでいた。
行かなくちゃ。彼女の家に。彼女が置いて言った服はどこだっけ?そう、向こうのフェンスの脇の所だっけ。僕は丘を降りて街へと繋がっているフェンスの脇の小径を走った。車が何台か通り過ぎてゆく。服は緩やかな斜面の上にあった。服を拾おうとしてしゃがむと小さな虫を見つけた。僕はそれをひょいと捕まえた。

そして僕は森を出た。彼女に家に着くと、宴会の準備をしていた。
「遅かったわね」と彼女。そして皆の笑顔。
僕は後ろから急かされるように食卓に着いた。そして宴会が始まった。僕と彼女と新しい家族と僕の森の虫で。

という夢を見た。